新幹線車両基地の課題認識について

令和元年第2回定例会12月議会(12月5日(木)) 質問4項目め

○議員(丸谷聡子)

4項目めは、新幹線車両基地の課題認識についてです。

本年11月15日の神戸新聞朝刊、明石に新幹線車両基地、在来線新駅、大久保、魚住間に設置という寝耳に水の見出しに息をのみました。その記事には、リニア中央新幹線の大阪延伸で山陽新幹線の需要が膨らむことを見据え、JR西日本が兵庫県明石市のJR神戸線大久保、魚住間の農業地域に大規模な車両基地を計画していることが14日、わかった。関係者によると大阪延伸が予定されている2037年までに約30ヘクタールを整備し、新幹線の増発や車両保守の拠点にする。周辺には在来線の新駅に加え、商業地域や宅地など最大で100ヘクタール(甲子園球場25個分)を超す大規模開発を検討している。検討している車両基地は新幹線、在来線を含めて約30ヘクタール、新幹線用に20線程度、在来線は10線程度を整備する。全体で南北150メートル、東西1.8キロの地域が見込まれている。一方、基地周辺には明石市内6カ所目なる新駅を設置。開発地域は宅地や商業地域、農業地域を含めて最大で100ヘクタール超えになる見込み。JR西日本と明石市は9月、官民一体で鉄道を中心としたまちづくりを目指す包括連携協定を兵庫県内で初めて締結、沿線の開発について議論を進めていた。新車両基地構想についてJR西日本の幹部は、神戸新聞の取材に対し、明石市が車両基地の候補地に挙がっているのは事実だが詳細を検討中であり、まだ何も決まっていないと回答。明石市側は、協定に基づき新駅開発など地域活性化につながるさまざまな可能性をJR西日本と協議していきたいとしています、と本市のコメントと思われる内容も書かれていました。この記事が出るまでも、そして出てからも、いまだに議会に対して何も説明のない状態であることから、以下の2点についてお聞きします。

1点目、マスコミで報道されている内容に対する見解について。マスコミで報道されている新幹線車両基地や新駅開発について、JR西日本とどのような話し合いが行われてきたのでしょうか。また、本市としてどのように対応しようとしてるのでしょうか、市の見解を問います。

2点目、大規模な新幹線車両基地の整備に対する課題認識についてです。神戸新聞においても懸念されることとして、地域住民の理解、また開発エリアは稲作や特産野菜など近郊農業の優良な用地で、長期的に農業振興を図るため県が指定する農業振興地域。市は一部を原則転用禁止の農用地区域に指定しており、開発には農業者や国、県との調整や許可が欠かせない、さらには車両基地では深夜作業もあり、騒音などへの対策も必要になると書かれています。それに対して明石市の関係者は、新駅は周辺再開発も同時に行う見込みで、地域活性化につながる利点を評価してもらいたいと話すとあり、余りにも問題の大きさを認識せずに軽々しい発言をしているように感じました。これは、本当に大きな大きな問題が山積する事案です。これからまだまだ調査が必要ですが、私が認識している課題だけでも、車両基地の深夜作業による低周波、高周波による騒音や健康被害、車両洗浄のための大量の水確保とその浄化処理などによる住環境の悪化、治水等の防災面の弱体化、自然環境破壊による生物多様性の断絶、農業政策の後退、食料自給率の低下など多くの課題が想定されます。12月1日、神戸新聞の夕刊において、イイミミのコーナーにこんな書き込みがありました。大久保駅と魚住駅の駅間だそうですが、あの一帯はほっとする地域なんです。広々として風景がよく、それを壊してしまうのかと思うと黙っていられなくて。しかも近郊農業の優良地、食料自給率の低い日本にとっても大事な地域なのに、そこへ駅をつくる必要があるのでしょうか。どうか計画を考え直してもらいたいという記事が掲載されていました。私のもとにも多くの市民から同様の声が届いています。

新幹線車両基地というものがどういうものか自分の目で確かめたくて、きのう大阪府摂津市にある鳥飼車両基地を見に行ってきました。議長のお許しを得てこの写真をここで皆さんに見ていただきたいと思います。これは鉄条網で囲まれた基地です。この鉄条網でフェンスが囲まれている写真、この地域を見て、私は唖然としました。そして、さらにモノレールに乗りまして、車窓から基地全体の上からの写真を撮りました。市域の狭い本市にこのような巨大な新幹線車両基地を誘致するということは、新幹線基地のまち明石、開発優先のまち明石が市の代名詞になり、市が目指す誰にもやさしいまちづくりや、次の100年のまちづくりとして取り組もうとしているSDGs未来安心都市・明石の考え方とは相反する方向性になります。私は、このようなリスクの高い開発は進めるべきではない。現場を見て、この思いを一層強くいたしました。こうした多くの課題に対する市の見解を問います。

以上、明確なご答弁をお願いいたします。

○市長(泉 房穂)

私のほうからは、丸谷議員ご質問の新幹線車両基地などに関する新聞報道に関するご質問に、ご答弁申し上げたいと思います。

11月15日でしたか、朝刊を見て私も驚きまして、びっくりしました。率直なところ、明石市として車両基地が来てほしいわけではありませんし、私自身が賛成ではありません。もっともJR西日本としては、この間の検討を踏まえて、1つの候補地として明石を候補地にしたいというふうな話は聞いてはおりましたが、私としては詳細を全く聞いておりませんし、明石市としてはそれを望んでいるわけでもありません。もっともご案内のとおり、明石市とJRはこの間、かなり密に連携をとってきた経緯がございます。私が市長に就任した8年ほど前の場合、率直にお伝え申し上げてJRサイドは、お願い事をしてもなかなか悩ましい状況に正直ございましたが、その後、例えばホームドアに関するテーマにつきましても、JRも大変前向きにお取り組みいただき、明石駅、西明石駅に次々とホームドアの設置の経緯となってきております。これも国の補助金が残念ながら満額つかない状況の中で、実質的には、国の補助のない部分をJRが負担をして、ホームドアの設置が明石駅、西明石駅と次々と順調にといいますか、進んでいるところでございます。加えて西明石駅周辺につきましても、これはこの間、かなり協議を重ねてまいっております。西明石駅南側にJRの社宅がございますので、あのあたりについてJRのご意向もございましたので、私のほうからは、ぜひ西明石駅南側から車椅子の方がホームに行くには大変ご苦労があって、少なくとも南側にも車椅子でホームにおりられるようにしてもらいたい旨、加えて、しかしながら、いろいろ対応をしたとしても、JR西明石駅の東口改札は閉めないでほしいというあたりも含めて、かなりこの間、調整をしてきている経緯がございます。そういった中でかなりJR西日本サイドとは、明石市としてもいろいろご相談をしたり、協議を重ねてきた経緯もございます。

加えてJR明石駅の、いわゆるピオレの南側は今、工事をしておりますが、明石市の新たな観光案内所と申しますか、ユニバーサルツーリズムセンターづくりにつきましても、いわゆるJRグループと相談をしながら、あそこを工事させていただき、新たな展開を予定しておりますので、この間、率直にJRとはホームドアのことや西明石駅周辺の新たなまちづくりのことや、ユニバーサルツーリズムセンターなどについて協議を重ねてきたのは事実でございます。

もっとも新幹線の車両基地につきましては、JRのほうとしての意向でございまして、明石市の意向ではございません。ただ、明石市としては、やっぱりJRとこの間、一定程度協議を重ね、そういった中においてJRと兵庫県で初めてとなる協定も締結し、しっかりとJRと信頼関係に基づいて明石のまちをつくっていきたいという思いは、私自身は持っておりますので、JRサイドが検討する分にはとめようもございません。ただ、私としては、詳細を聞いておりませんので、車両基地についても新幹線が20台なども知りませんので、私も新聞報道で知ってる程度でございます。なので、今、JRに対してどういったお考えなのか、どういった方向なのかといったあたりを確認をしている途中でございますので、確認ができ次第、また議会の皆様にも、市民の皆さんにも、しっかりお伝え申し上げる必要があると思っております。

JRから聞いている話ですと、2037年にリニアが新大阪に着くんですかね、なので、そのあたりを目途として新幹線についての安定的な車両場が要るというふうな話は私も聞いておりましたが、2037年、早くともそれぐらいであって、リニアも少し延びそうな気配ですので、随分、20年も先の話でございます。そんな急にあれがどうこうというふうには思ってはおりませんので、正直、私も新聞報道を見て驚いた1人でございます。くれぐれも市民の皆さんも誤解なきようにお願いしたいのは、明石市が車両基地を誘致したいわけでは全くございません。ただ、JRとの信頼関係に基づくまちづくりは、これは非常に重要だと思っておりますので、繰り返しになりますけども、しっかりとJRから情報を収集した上で、また皆様に公にしていきたいと考えております。

以上でございます。

○政策局長(横田秀示)

政策局長でございます。

私からは、ご質問の4項目め、新幹線車両基地の課題認識についての1点目、マスコミで報道されている内容に対する見解及び2点目の大規模な新幹線車両基地整備に対する課題認識について、市長答弁と重複する部分もございますが、あわせてお答え申し上げます。

本市につきましては、東西方向にJR、山陽電鉄が走り、鉄道駅を中心として公共施設、民間施設と人口が集中し、また並行して国道などの主要幹線道路が道路網として配置されましたコンパクトで利便性の高いまちを形成しているところでございます。とりわけJR各駅及び駅周辺につきましては、まちづくりを進める上で重要な位置づけとしているところであり、市民の利便性と安全性の向上のため、明石駅、西明石駅のホームドアの設置や南畑踏切の立体横断化を初め、西明石駅周辺の活性化など、JR西日本と協力してその取り組みを進めてきたところでございます。そうした中、2019年9月26日、本市とJR西日本は鉄道沿線の駅を中心としたまちづくりにつきまして、オール明石とオールJR西日本が連携した取り組みを図ることができるよう包括連携協定を締結いたしました。新聞報道にもございましたが、いわゆる車両基地につきましては、JR西日本管内では車両所との名称の施設でございますが、このたびJR西日本より社として本市を車両所設置の候補地としたい旨の提案がございました。また、JR西日本が駅を中心としたまちづくりを社の方針としてその管内で進めていたことから、新駅の位置につきましてもあわせて提案があり、それらの考え方について確認をしていたところ、このたびの新聞報道があったところでございます。

この間における市とJR西日本との協議の内容でございますが、JR西日本として考える車両所の位置、規模及び新駅の位置やまちづくりなどにつきましては、イメージの域を超えないものであり、事業として具体的と言える内容ではないという認識でございます。したがいまして、現時点ではその内容について確認中であり、本市といたしましては、現段階では全く白紙の状態でございます。今後、これらさまざまな点につきまして、JR西日本に説明を求め、整理した上で、まずは議会及び市民の皆さんのご意見を伺ってまいりたいと考えております。ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

○議員(丸谷聡子)

それでは、4項目めの新幹線車両基地の課題認識について再質問をさせていただきます。先ほどの市長、ご答弁してくださったんですけど、市長の11月15日の新聞記事には驚いてびっくりしたというご表現に、私はびっくりしました。市長も知らないようなことが、こんなに詳しく新聞に載るって、一体どういうことなんですか。ちょっとその辺をお聞きしたいと思います。

○政策局長(横田秀示)

政策局長でございます。

新聞報道につきましては、私のほうからご答弁させていただきます。この新聞報道につきましては、市としまして一切聞いておりませんでした。新聞報道が出て、こちらのほうもびっくりしたというような状況でございまして、どういった形で新聞になったかというのは、正直、新聞社に聞いてみないと、もうわからないというところでございます。

以上でございます。

○市長(泉 房穂)

大変、市民の皆様、関心がお強いと思いますので、もう一回率直にお伝え申し上げます。繰り返しますが、少なくとも市長、私の思いとしては、やはりこの間、市長に就任以降、JRのさまざまな協力を得ながら、明石のまちづくりを進めてきた認識はございます。当初、正直JRに対しては、なかなか要望を申し上げても、なかなかと思っていましたが、特に、最近は、非常にスムーズにJRサイドも大変協力をいただいてきたというふうに認識をしており、そういった延長線上で、JRとしっかりと信頼関係をつくり、まちづくりを進めていくことが、特に東西に横長で、JR各駅がある明石市にとっては重要だという認識で、協定の締結を、私のほうからJRのほうにお願いを申し上げる中で、JRのほうからも、じゃあ一緒にやりましょうという形の経緯です。そういった中でJRとしては、繰り返し申し上げますが、JR西日本としては、リニアモーターカーが新大阪に来る2037年までに、どこかで新幹線車両基地を整備したいというお考えを持っていることは聞いておりました。そのうちの1つの候補地に明石も候補地の1つであることも聞いてはおりましたが、詳細は聞いておりませんし、率直なところ2037年の話でございますので、そないすぐにどうこうというふうには、正直思っておりません。私の認識としては、JRと協力関係をつくりながら、西明石駅のさらなる展開であるとか、明石駅周辺のさらなる充実化であるとか、そういったことには大変関心は強うございますので、新幹線車両基地については、繰り返しお伝えしますが、詳細を確認中でございますので、一定程度確認できれば、しっかりとオープンにしていきたいと考えております。

○議員(丸谷聡子)

今の局長と市長のご答弁で、候補として明石が挙がっているというのは、いつごろ聞かれたんでしょうか。

○政策局長(横田秀示)

政策局長でございます。

いつからそういう候補に挙がっていたかということでございますけど、明石駅、西明石駅のホームドアでありましたり、そういった南畑踏切の件とか、ユニバーサルツーリズムセンターの話をする中で、JRのほうからそういった思い、意向が、候補としてありますということは話の中で出ていたと、そういったような状況でございます。

○議員(丸谷聡子)

具体的にそれはいつごろですか。去年ですか、それともことしですか、何月ですか、教えてください。

○政策局長(横田秀示)

政策局長でございます。

ここ何カ月とかいう話じゃなくて、もうちょっと前からそういう話は出ておりました。

○議員(丸谷聡子)

具体的に去年なんですか、それともことしの初めとか、もう少しわかりやすく教えてください。

○副市長(宮脇俊夫)

副市長の宮脇でございます。

実際、本当にJRとは頻繁にホームドア、西明石、それから南畑踏切、月何回も都度都度会うておりました。そうした中で、最初はもう本当に大きな構想といいますか、ふわっとした段階でリニアの話から始まって、明石市さんはちょうどあっこは新幹線と在来線がひっついてきとるなというようなお話から始まったような記憶がございます。それはもう去年の段階かなと思いますけども。年明けて、だんだん候補地という、いろいろ考えとるというような話が出てきたというような、記憶が一応ございます。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

そういうほわっとした段階、そして市長は賛成でないというような段階で、本来、4月にあの地域で着工されるはずの農業用のパイプラインの工事も凍結させたということでしょうか。

○副市長(宮脇俊夫)

副市長の宮脇でございます。

これについては、9月議会でも新駅の実現可能性について検討させていただきたいというお考えを示させていただいたところでありますが、そうした新駅の検討の可能性も出てまいりましたので、パイプラインがこのまま進みますと二重投資ということにもなりますので、一旦、地元の方にもご説明させていただきましたが、そういう可能性の話が出てきておる状況を踏まえまして、一旦、保留という形にさせていただいております。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

新駅の議論は、この9月議会で私は出てきたと認識してるんですけれども、パイプラインがとまっているのはことし4月着工が、もう既に、この4月の段階でとまってるんですけど、もうその前からこういった新駅であるとか、車両基地のそういう話があったという認識でよろしいでしょうか。

○副市長(宮脇俊夫)

副市長の宮脇でございます。

本年4月からの計画ということにつきましては、計画上はありましたが、まだ4月までの時点で地元合意形成等が十分でない中でありましたので、一旦、それは延ばさせていただいとる状況であったと認識しております。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

なかなかちょっとかみ合わないんですけれども。今、再三再四JRとの信頼関係に基づくまちづくりをしていくというふうにおっしゃって、それはもう対等の立場でやっていくということが大事だと思うんですけど。例えば、ホームドアもJRの予算でやっていただいているであるとか、JR西明石駅周辺のまちづくりにもご尽力いただいているというような、そういうスタンスでいくと、そういったJRからのお願いもちょっと聞かないといけないなというような方向にはならないんでしょうか。そういうことに対する確固たる市長の姿勢をちょっとお聞かせください。

○市長(泉 房穂)

大変関心の強いテーマですので、私のほうから。私としては、明石のまちのために、明石の市民のために働く役割であります。JRに雇われているわけではございません。もっとも、繰り返しになりますけど、先方さんが一定の検討することをとめることはできません。内容を聞かないことにはこちらも検討になりませんので、繰り返しになりますけど、明石市としてはさまざまな、ある意味、提案をしてまいりました。ホームドアしかり、南畑踏切しかり、西明石のこれからの展開しかり、ユニバーサルツーリズムセンターしかりで、一定程度そういった中でJRともすり合わせをする中でまちづくりをしてきたという、ある意味、経緯があります。そういった中で、今回はいきなりこんな大きな新聞報道がありましたので、本当に市民も驚いておられると思いますけれども、一体どういう計画で、どういうスケジュール感なのかというあたりも含めて確認をしないことには、課題整理もなかなかままならないと思います。

丸谷議員がもう既に言っていただいたように、当然、新幹線の車両基地的なテーマになれば、数多くの課題があるのは明らかでありますので、それぞれの課題についてしっかりと確認をして、その課題がどうなのかということもしっかり議論していかないことには、賛否などと言える段階ではないと思います。繰り返しになりますけど、私の思いとしては、JRと一緒になって明石のまちをよくしていくことについてはイエスですが、繰り返しになりますが、新幹線の車両基地について、私は望んでいるわけではございません。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

それでは、この新聞記事の中で、明石市側はとか、明石市の関係者はとかいうような記述がありますけれども、それは事実ではないということでよろしいでしょうか。

○副市長(宮脇俊夫)

副市長の宮脇でございます。

新聞記事にございます、明石市側は協定に基づき新駅開発など地域活性化につながるさまざまな可能性をJR西と協議していきたい、これは9月議会、本会議、委員会等で私どもが申し上げた内容を記載されているものと考えております。ただ、明石市関係者は、新駅や周辺開発も同時に行う見込みで、地域活性化につながる利点を評価してもらいたい、これは私ども、明石市、職員側といいますか、当局側の発言ではございません。これは、はっきりしております。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

これだけ大きな新聞記事で、またテレビで連日報道されると、市民はもう決まったもんだと思われてしまう方がたくさんいます。だから、やっぱりそうじゃないということを、きょう、本会議で明らかにして、市長もそれから行政側も白紙であるということ、市長も賛成ではないということを、この場で明らかにさせていただいたということになると思います。

それを踏まえた上で、さらに2点目の課題に対しての幾つか、課題提起に対する質問をさせていただくんですけれども、この地域は多くの希少な生き物が暮らしています。明石市は、平成30年度に明石市の大切にしたい生きもの~明石市レッドリスト~を完成させて、それに基づいて開発行為についても一定の規制をしていくという方向性になっていると思うんですけれども、この地域にあげられている希少な生き物がどのくらいいるのか認識されているのでしょうか、ちょっとそこをお聞きしたいと思います。

○環境部長(石角義行)

環境部長でございます。

この計画予定区域であります魚住東部圃場整備地区内と理解しておりますが、そこの希少種につきましてお答えいたします。明石市の保有する、先ほどありました平成30年の自然環境調査データベースによりますと、納戸池には環境省や兵庫県明石市が希少種として指定したオニバスを含みます15種の希少種、納戸池以外のほかの4つのため池を含めますと、18種の希少種を確認したとされております。

以上でございます。

○議員(丸谷聡子)

今、希少種だけで18種というふうに、明石の大切にしたい生き物が18種類いる、しかも、なかなかほかにはいない、この地域独特のものもたくさんあると思います。こういった意味で、明石の自然というのは、里山から田畑、水路、河川や海、そして明石が今度取り組んでいこうとしている海へと水でつながる生態系によって、豊かな自然環境が形成されているということになるんですね。こういった大切な場所を手放すというのは、明石の豊かな自然を失うということになりますので、その辺の自然的な価値という意味でも、明石は豊かな海も手放すことになりかねないと思いますので、その辺のことをしっかり認識していただきたいと思うんですけども、そのあたりの認識というのはあるんでしょうか、お聞きします。

○政策局長(横田秀示)

政策局長でございます。

自然の価値という、自然環境の保護というご質問かと思いますが、本市につきましてはSDGsを掲げて、環境、経済、社会という3側面を統合してという認識でございますので、そういった面からバランスよくその辺も考えて対応していきたいというふうに考えております。