明石公園に関するPT(プロジェクトチーム)の取組について

令和4年第2回定例会9月議会(9月15日(木)) 質問3項目め

○議員(丸谷聡子)

3項目めは、明石公園に関するPT(プロジェクトチーム)の取組についてです。

本年4月に設置された明石公園に関するプロジェクトチームは、自然環境保全や過剰な樹木伐採について、市民や専門家、団体に対して丁寧にヒアリングをしていただいていますが、県は6月30日にようやく県立都市公園のあり方検討会を設置し、7月15日から明石公園部会が立ち上がりました。私は、一昨日の4回目の部会まで全て傍聴し、3回目には、15分という短い時間ではありましたが、ヒアリングの機会を頂きましたので、意見を述べ、その進捗状況を見守ってきました。その中で、樹木伐採ありきの県の姿勢は変わってきたものの、これから議論しようとしている子どもの村についても、ちぐはぐな対応があったなど、私としては、一連の県の対応や認識に対して、いまだ不安を拭い去ることができません。明石公園は、中心市街地にありながら、生態系に富んだかけがえのないオアシスのような場所で、市民それぞれに大切な思い出がたくさんあり、誰でも利用できる魅力あふれる公共空間として愛されてきたということを、この樹木伐採問題以降、お会いした多くの市民からのお話で実感をしています。明石市民にとって大切な公共空間である明石公園をよりよい形で未来につないでいくためにも、今、明石市としてできる最善のことをしておくべきではないかとの課題意識から4点質問いたします。

1点目、明石公園に関するPTの現状について。県には、第1回の明石公園部会において、市長からの提出資料として、プロジェクトチームで行ったヒアリングを取りまとめたものを提出していますが、どのように取り扱われているのでしょうか。また、これらの意見は、今後の明石公園の在り方や未来にどう反映されるのでしょうか。また、8月15日号の広報あかしで公募した市民の意見募集について、どのような意見があったのでしょうか、見解を問います。

2点目、明石市が考える魅力あふれる公共空間について。本年6月議会総務常任委員会で報告があった明石市プロジェクトチームが目指す、より一層利用者目線に立った魅力ある公共空間について、プロジェクトチームメンバーでどのような共通認識がなされているのか、見解を問います。

3点目、市民や専門家が参画する協議会の設置について。庁内職員で構成するプロジェクトチームだけでなく、市民や専門家が参画した市の協議会を設置し、今後も兵庫県に対して明石公園のあるべき未来を市として明確に示していくべきではないでしょうか。見解を問います。

4点目、兵庫県の情報を明石市民に提供する仕組みについて。兵庫県がホームページに情報を掲載していても、なかなか明石市民には伝わらない現状があると考えます。今回の樹木伐採のように、気がついたら石垣から5メートルの樹木を伐採すると決められていたり、石垣保護に関係のない樹木もたくさん伐採されていたりしたわけですから、今後、気がついたら市民の納得がいかない形でパークマネジメントが導入されていたなど、取り返しのつかないことを繰り返さないためにも、例えば、広報あかしでも明石公園部会の情報を掲載するなど、明石市が積極的に県の情報を入手して、いち早く明石市民に届ける仕組みを早急につくるべきだと考えますが、市の見解を問います。

○プロジェクト部長(小柳美枝子)

プロジェクト部長でございます。

御質問3項目め、明石公園に関するPT(プロジェクトチーム)の取組について順次お答えさせていただきます。

1点目の明石公園に関するPTの現状についてでございますが、本市におきましては、市民にとって望ましい県立明石公園の在り方について検討することを目的に、本年4月に明石公園に関するプロジェクトチームを設置し、検討を進めているところでございます。本プロジェクトチームでは、5月から7月にかけて明石公園の現地視察や、スポーツや環境の関連団体や、城郭の専門家など、計12団体にそれぞれ数時間かけてヒアリングを行い、結果を取りまとめました。本取りまとめ内容は、7月に開催された県立都市公園のあり方検討会第1回明石公園部会において、同部会の委員であります泉市長からお示ししたところでございます。また、公園の在り方を検討するに当たっては、利用者や関係者の意見をしっかりと聞き、それを踏まえて検討するべきであると県に対して強く申し入れたところ、同部会では、当初のスケジュールを大幅に変更しまして、ヒアリング回数を増やすなど丁寧に検討を進めるよう方針転換がなされたところでございます。また、市としましても、さらに先月の広報あかし8月15日号で明石公園についての意見募集を行いまして、8月末までに47名からの御意見を頂きました。具体的には、自然保全や自然学習の推進、スポーツ施設の充実や子供の遊び場確保、園内の安全性、インクルーシブな場づくりなど非常に多岐にわたる御意見を頂いたところでございます。これら寄せられた意見につきましては、今後、プロジェクトチームで取りまとめ、関連団体のヒアリング結果と同様、明石公園部会にしっかりと市民の声を届けてまいりたいと考えております。

次に、2点目の明石市が考える魅力あふれる公共空間についてでございますが、明石公園は駅から近く、すぐれた利便性がありながら、歴史や豊かな自然が残り、また、文化・スポーツ、イベントなどを楽しめる、まさに明石のたからものであると考えております。明石公園のこれらの魅力がさらに高まるよう、引き続き、市民や関連団体などの意見を聞きながら、明石公園の現状や課題、ニーズを把握した上で、庁内の各担当部署の専門知識も生かしつつ検討を進めてまいります。

次に、3点目の市民や専門家が参画する協議会の設置についてでございますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、現在は県が設置した県立都市公園のあり方検討会明石公園部会に市長が自ら委員として参加し、プロジェクトチームの検討結果等を同部会に示すとともに、県の考える案ありきでなく、県民の意見をしっかりと聞き入れて検討を進めるよう、その議論の在り方についても強く意見を申し入れているところでございます。県の検討会においても、ほかの県立公園において設置されている利用者の意見を聞く協議体が明石公園にはないことが課題として挙がっておりまして、そのほか、複数の委員からも協議会を設置すべきとの意見が出ているところですので、議員御指摘の市民や専門家が参画する協議会の設置については、県の検討会での議論の方向性を踏まえた上で、設置の必要性を判断してまいりたいと考えております。

最後に、4点目の兵庫県の情報を明石市民に提供する仕組みについてでございますが、本市としましては、広報あかし8月15日号で明石公園についての意見募集を行うに当たりまして、本市のホームページに明石公園に関するプロジェクトチームのページを設け、設置趣旨や検討テーマ、活動状況等を掲載しているところでございます。また、当ページには県の県立都市公園のあり方検討会明石公園部会のサイトへのリンクも設定しておりますが、本市のプロジェクトチームや県のあり方検討会の活動状況について、より多くの市民に知っていただくことは重要だと考えており、県との情報共有やより効果的な広報に共に取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。

○議員(丸谷聡子)

それでは、3項目め、明石公園のプロジェクトチームについてお聞きしたいと思います。

明石公園の件につきましては、県の明石公園部会に泉市長のほうが委員として出ておられますので、市長にお聞きしたいと思います。一昨日の明石公園部会でも、市長は市民を代表した市長としてここに座っているというふうに明言されていました。また、この間、何度も明石公園の計画については白紙に戻して、ゼロベースから検討するべきと強く意見を述べていただき、少しずつ改善は見られているんじゃないかなというふうには思っています。ですが、やはり今後、議論が進められていく自然環境保全の在り方とか、活性化のところ、パークマネジメントについては、まだまだどんな展開になるかというのは不透明で、私も見えません。何よりこの中心市街地にこの明石公園がなぜ必要なのかと。本当にこの間、多くの市民の方から、市長もそうでしょうけど、明石公園での思い出とか、明石公園がどんなに自分たちに大切な場所かというのをお聞きして、本当に明石公園はみんなに愛されている、みんなの公園だなとつくづく実感しています。市街地に囲まれながら、市街地の事象を持ち込まない別天地、まさにオアシスであるからこそ、明石公園の価値は高まって、末永く多くの人に大切にされていくと思うんですね。多くの何か飲食店が来たり、そういう市街地をあそこにつくる必要はないと私は思っています。

実際、いろいろこの間、歴史をひもといていくと、過去に何度も今回のようなことが繰り返されて、そのたびにいろんな方、そのときは県の職員さんだったり、いろいろするんですけど、そのたびに声を上げる方がおられて、今のこういう明石公園の緑豊かな公園が残っているということが分かってきました。こういった本質的な議論をしっかりして、根拠を持って市長に市の代表として県に対して明確な意見を言っていただきたいんですね。そういう意味では、庁内で構成するプロジェクトチーム、ヒアリングだけしてまとめて出すというだけじゃなくて、やっぱり市民や専門家が参画した市の協議会を設置することで、すごくその意見に重みも出ますし、明石市の意見として市長が持っていけるんじゃないかなと思っているんです。

そういう意味では、県で明石公園協議会を設置しても、今までどおりのようなメンバーであれば、過去のですね、県が選定してしまうと、また元の木阿弥になってしまいますし、公園協会の中にそういった組織をつくると、指定管理業者との扱いで、協議会そのものの位置づけが危うくなりますので、そういう意味でも、ぜひとも明石市の中でオフィシャルな審議機関を持っておくということが、私はとっても重要なことだと思いますので、その辺、ちょっと市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

○市長(泉 房穂)

明石公園の在り方に関する丸谷議員からの再度の質問でございます。

これは本当に昨年の議会、本会議でも丸谷議員から御提案、御意見を頂き、それがかなり大きなきっかけとして今日に至っていると認識しております。市民の中でも、やっぱり明石公園に対する思いは皆さんお強くて、この間も多くの市民の声によって、県の方針も次々と変わってきていると、今も変わっていっている最中だと思います。私も委員として参加し、おとといもそうですし、実は今日も午前中にあったんですけど、県のほうが、なかなか私の日程に合わせてもらえないので、やたら欠席が多くて、本当に私も残念に思っておりますが、ただ意見ははっきり言わせてもらっております。

正直、印象としては、やはり県の方々は、明石公園のことを分かっておられないんですよ。愛がないですね。やっぱり全然知らないんですよ、実際、明石公園がどんな公園か、みんながどんな使い方をしているかと。だから、逆に言うと、悪いことじゃなくて、知らないわけですから、齋藤知事もほとんど何も知りませんでした。野球場が昔、巨人が使っていたことも知らないし、陸上競技場のことも見たこともないぐらい知らなかったので、要は知らないんですよ。ちゃんと生身の市民の声を県にお伝え申し上げることによって、大きく変わってくるし、変わってきたと思います。

若干、大事なテーマなのでお伝えしておくと、まず、樹木伐採は一旦止まっております。方針としても中間報告、秋もなくなりました。年度末の報告もこだわらないとなっておりますので、1年、2年かけて樹木伐採の在り方を検討していく形になりましたので、そこはこれからも丁寧な議論ができると思っております。

次に、2つ目に野球場、陸上競技場、もうニュースになっておりますけども、多くの市民の皆さん、明石市体育協会も大きな声を上げられて、それを踏まえて県としても陸上競技場についても改修する、野球場のスタンドも含めて改修するという形で、共に改修方針、方針転換となりました。当初、県は知らないうちに廃止方針でしたけど、方針転換されたことは市民の声だと思っております。

3点目につきましての、いわゆる子供の遊具につきましても、また、今、大きく動いておりまして、当初、県は、奥にある子どもの村を使ってでしたけれど、今日も朝、行ってきましたけども、それにこだわることなく、むしろ、もっと便利な南側のこども広場ですね、西芝生広場のすぐ南側のあそこでの整備も視野に入れてという形に変わってきておりますので、やはり市民が声を上げることによって県の方針も順々、いい方向に変わってきていると思っております。

パークマネジメントの議論はまだこれからでありますので、何とも言えませんけれど、端的に言えば、兵庫県が明石公園に金を出すかどうかに尽きると思います。東京などはお金を出しています。なので、ボート料金も200円とか、500円なんです。兵庫県は公園にお金を出さないので、なのでボート料金ですら値上げになってしまったわけですから、簡単に言うと、兵庫県が明石公園に予算をつけるかどうかが大きいので、ぜひ県会議員の皆さんにもお願いをしていきたいと考えております。

以上でございます。